「ノーベル文学賞発表」宴の後。

今年のノーベル文学賞は意外であった。

 

そのほかの賞は門外漢故、

「あ〜そうなのね」

なのであるが

文学賞に限って言えば

多少は「ふむふむ」となる。

多分、多少は読んで理解できるからであろう。

 

で、

存外意表を突く方がもらわれる。

と、言っても

読む本の数は限られているのであり

また海外の作家さんの作品については

訳本に頼らざるを得ないのであるから

読んでる時点から

原本の妙味は少なからず失われていると思う。

 

学生の頃の不勉強を今更ながら

呪うのであるよ。

 

ところで今回の方は英語圏の人であり

その代表作は彼の国の成り立ちを知らねば

多分本当の意味で「うまみ」がわからないと思う。

正にDownton Abbeyの世界。

NHKを見ていて良かったのである。

 

その点では異文化を背景に持つ

我々の国の作家さんはこの賞に限って言えば

大変不利である。

 

少なくとも我が国に生まれ

その文化の中で育った我々が

賞賛を惜しまぬ作品の出来は、

多分異文化の方には伝わりにくい。

 

遠い昔

 

川端康成さんが受賞された時

「日本文化云々」と評されたが

その点だけ抜き出せば

私は断然、

三島由紀夫さんが受賞されて

然るべしと当時は思った。

破綻のない構成もしかりである。

 

いずれにせよ

選考された理由については

私があれこれ考えても

到底及ばぬところではあるから

この賞についても

「あ〜そうなのね」

としか言えないのである。

 

しかし以前

大江健三郎さんが受賞された時は

大層驚いた。

近年であるが

 

選考対象が伝統的な文学を踏襲したものから

その作家さんが持つ世界観に

またそのレンジに

移りつつある気がする。

 

そうだとするなら

我が国で近年何度も期待されている作家さんも

十分に機会はある様に思う。

 

今回受賞された方もそうだと考えている。

何しろ昨年はボブディラン氏であったのだから。

 

しばらくはこの狂乱が書店では続くであろう。

何しろ我が家の「雲上人」も

速報が出るやいなや

Amazonで早速ポチリとやっていた。

 

ペーパーバックのそれは

「2〜5週間で届け」

となっていたが今時船便なのだろうか。

 

アイキャッチはAmazonさんのです。

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