パーフェクションorパーラー 悩ましい!

知人の店にアンティーク?のストーブが

それこそ山の様にある。

 

本業は違うのだが

 

「好き者」でストーブを集めている。

 

私も「好き者」である。

ゆえに話が実に良く弾む。

ストーブの好みが一緒で

ズラリ並んだ昔のそれを

二人して眺めているだけで時間が過ぎて行く。

 

彼の知識は半端ではない。

アラジンは分かりやすい部類であるが

パーラー、パーフェクションとなると

年代によって

外見は勿論

タンクの材質、形状

燃料計の種類に至るまで

そら分類するのが

これまた半端ではない。

が、彼はそれを熟知している。

 

それを収集し

修理して実働可能とした個体を

最近になって手放す気になった様子。

実に勿体ない話である。

 

物によっては

アメリカから取り寄せ

それを地味に修理して

今では「完全」な状態で燃焼させるものを

一気に手放すと言う。

 

彼のリペアには定評があり

現代生活にマッチする様

見えないところで工夫もする。

 

例えば

アラジンもそうであるが

パーラー、パーフェクションは

芯が木綿であり

これは使い続けると

一緒に少しずつ燃えてしまい

当然カーボンも溜まる。

それを除去すると短くもなる。

それが限界に達すると

芯の交換となるのだが

アラジンと違い

その芯を探すのが一苦労。

それに交換する手順と調整も難しい。

彼はそれをガラス芯に換装する事で

将来に渡る不安を一掃した。

 

ガラス芯は一緒に燃焼することがない。

ゆえに交換不要である。

おまけに木綿の芯だと

燃料が少なくなり空焚きに近くなると

一気に芯がダメになる。

ところがガラス芯だと

今度は空焚きが必須となり

つまり

実に便利な事に燃料不足になっても

そのまま炊き続けることを要求される。

空焚きによって芯がクリーンな状態に保たれる。

燃料の減り具合を心配しなくて良いのだ。

 

「ストーブ好き」にとっては

アラジン、パーラー、パーフェクションは

 

「お約束」の「鉄板」である。

 

で、彼は一気にそれを手放すつもりらしい。

 

その前に私に「気に入った物があれば」

と声をかけてくれた。

 

まずパーフェクションである。

アラジンは数台持っており

概ね腹一杯である。

で、パーラーかパーフェクション。

特にパーフェクションの古いものは

味が深い。

 

10年代のそれは脚が「猫足」であるが

その付けられている位置が

30年代のそれとは違う。

正面の横から生えている。

新しい

と言っても30年代だが

それは正面横から生えている。

当然求めるとすれば横である。

 

すると候補が二つに絞り込まれた。

まずこちらが古く

外見のリペアも済んでおり古い。

それに外見は一緒でもタンクが違う。

真鍮のそれに綺麗に菊の様な模様が

見事にプレスしてある。

これはマストアイテムである。

王道なのである。

 

が、芯の上下にチト癖があり

慣れた者しか扱えない。

 

次席はこれ

外装はオリジナルのままで

見事なアンティーク。

錆びが味である。

が、タンクが違う。

菊の紋様がプレスしてない

ノッペリした普通のタンクである。

ただ、これは完動品で

慣れてなくても使う事ができる。

 

う〜む

 

実に悩ましいのである。

 

暖かさから言えば

アイキャッチのガラスチムニーである。

それにタンクがステンレスで

メンテの心配がない。

これとても

結構なアンティークである。

が、私らからすると

断然「新しい」。

 

散々談義を重ね

それでも何度かこれからも通って

話を詰める気になっているのだが

そこでハタと気がついた。

 

「これどうやって家に持って帰ろう?」

 

これは大問題である。

カバン、懐にしまい

わからぬ様に押入れにしまう事なと

到底かなわぬ。

 

真摯にお話ししても

到底納得してくれるはずもない。

 

家内からすれば

私らからすると全然違う物なのだが

見た目が同じ物が家にゴロゴロある。

そこに彼女からすれば

ガラクタが一個また増える。

これは当然認容できることではないであろう。

 

しかし、この邂逅は何かのお導き。

 

逃したくないのだが

いや

選ぶ悩みと

それを家に運び入れる悩み。

結構真剣な大問題が二つ。

 

試練である。

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