総括。今年の「足らざる」点を振り返る。

今年は焦っていた。

 

まず現実生活からくる焦り。

 

震災からこっち

生業が上手く行かないのが原因。

それに対し

冷静、長期的また現実的な視野を欠いた。

それは私の持つ悪癖でもある。

現実には

目の前をどうにかしようともがく。

焦ってもがいたところで

その結果は良くない事は

過去の経験から随分学んだはずだが

いざ直面すると見事に忘れる。

 

具体的には

ジレていた時に

ある方から事業の話を持ちかけられた。

それは私が過去に経験のないものでは

あったが一部関係する部分もある。

「渡りに船」

それに向かって突っ走った。

 

その時考えるべきであった。

「なぜ私に振って来るのか?」

 

つまり相手の思惑まで

至らせなければいけない思慮が

スッポリ抜けていた。

 

しかし、過去にも例があるが

一旦「やる」と決めたからには

私は徹底して努力をする。

 

一つ一つ問題を解決して

ゴールをひたすら目指す。

それは自信を持って言える。

 

過去には何も縁のない大企業に

あらゆる手立てを使い

銃剣突撃を繰り返した。

日本を代表する錚々たる会社である。

そして

数社の社長さんと直接お会いすることが叶い

そして私の持ちかけた話に

承諾して頂き書類まで交わした事が

幾度かあった。

 

で、いよいよと言う段になって

本家本元の話を持って来た当人には

何の現実的なプランもなかった事が発覚。

結局、私の努力は霧散する結果となった。

 

つまり、元々の話を良く精査もせずに

現実路線で実働したのが

間違いの元であった。

 

その轍を今年はまた踏んでしまった。

 

今回も一つ一つ問題を潰して行った。

それは今まで全然関係のない省庁との

折衝も含むものであったから

それは実に難儀であった。

 

ところが途中から

話が妙な方向へ流れ出した。

具体的に言えば

相手の腰が引け始めたのである。

 

その時考えるべきであった。

「なぜ私に振って来たのか?」。

相手の立場で考える部分が抜けていた。

 

つまり相手は自分に利があるから

私に振って来たのであり

ご丁寧に「Win Win」と考えた私が

甘かった。

 

世の中、実に甘くない。

全ては自分の利益優先である。

 

その為なら脇の甘いと思われる人間を

平気で利用するしご破算にもする。

 

それは悪いことではないと

今は理解している。

なぜなら相手が身動き取れぬ様

こちらも動いていなければならないのだ。

「利」が絡むとはそう言う事である。

しくじると

「実損」として返って来るのである。

 

そして撤退作業にかかったのであるが

これがまた実に現実の人間を

思い知らされる結果となった。

 

話してわかる人間ばかりではない。

尋常ならざる反応をする人もいることを

今回思い知らされた。

 

撤退を伝えた途端

「納得がゆかぬ」

と話し合いを重ねるならまだ付き合える。

が、そうではない人もいる。

 

言葉を選ぶが

「業界が違う」

と表現するのが適当であろう。

恫喝まがいのことを平気で口にできる方も

おいでであることは

実に正直「恥じ入った」。

 

なぜなら

私の周りにいるはずがないと信じていたから。

 

そんな方と知り合いであった事が恥である。

 

違う世界に住まう方と

同じ目的に向かって行くのは無理である。

これは断言できる。

 

そんな方としばらくではあったが

同じ目的を共有していた。

その事が私を私に腹立たせた。

不明であった。

 

幾つになってもこの悪癖は治ってはいない。

全て「性善説」の賜物である。

 

実利が絡む話には

性善説など通用しない。

ひたすら自分の「利」を求めるべきである。

それが逆に相手にも「利」をもたらす。

何事にもお互いの「我」をぶつけ合い

その折衷案として

落とし所が現れ

現実路線で「利」が生まれる。

 

以前の私に取っては

「厚かましさ」

とも言える部分が欠落すると

努力と時間が無駄になり

結果、各方面

特に家族に迷惑と心配をかける。

 

今年は両親の事であるとか

年を重ねると必ず現れる問題にも直面した。

 

それは現在進行系であるが

来年も続くであろう。

さらに煩雑な始末、

決断を迫られる場面も出て来るであろう。

 

今年は各場面で

 

私の悪しき性格

「性善説」で物事を推し量り

結果心労もすれば迷惑もかけ

散財もした。

 

これは実に猛省すべきであり

残念な一年であったと総括する。

 

残りの人生が少ないのにね。

 

実に勿体ない。