広東POP フェイ ウォンさんの歌声に和む。推薦します。

1990年代までの香港は大変面白かった。

 

まだ英国領だった頃です。

なんと言うか

そこに住まう人たちが

「香港人」

として胸を張っていた。

「中国本土とは一緒にするな!」

との意識が強かった。

 

文化的にも習慣も

一種独特。

通りの名前が横文字であり

その漢字の当て字が

音であったり意味であったり。

 

広東語が日常語であり

本土でのそれの喧騒と違い

街のザワメキが

どこか垢抜けた感じがするのでした。

 

そこでハマっちゃったのが

「香港歌謡」

巷で言う

「広東Pop」

 

まずサンデイ ラムさんにハマりました。

 

中国名 林憶蓮さん。

現地のCD屋さんで買いまくり。

面白いことに

一つの曲に

広東語バージョンと北京語バージョンがあり

同じ曲でも全然雰囲気が違う。

なんちゅうても広東語バージョンですな。

私は。

 

と、言うところで

今日のお題。

「フェイ ウォン」さん。

 

彼女、デビュー当時は

「北から来た女の子」

がキャッチコピーでありました。

 

え〜っと

誤解を恐れずに書きますと

当時

「北から来た」

の北とは中国本土であり

意味するところは

「カッペ」

田舎者と言う意味で使われておりました。

それほど香港人たる意識は高かったのですよ。

 

本当の事書くと

サンディラムさんも実は上海なのですけどね。

 

初めて彼女の歌声を聴いた時

「こりゃブレイクするな」

と予感はしました。

 

当時香港では日本の曲のカバーが多く

それがまた大流行り。

 

まぁ日本でも良くある話で

古くは「別れの朝」。

ペドロアンドカプリシャス。

懐かしいですね。

これ、元歌はドイツのウド ユルゲンスさんの

Was ich dir sagen will

直訳すると

「私はあなたに言いたい」

ですかね。

原曲とは全然違ってます。

 

てな塩梅に彼の地でも

日本の曲が結構デカイ歌謡ショーでも

オンパレードで堂々と歌われていて

それはそれで聞き応えがありました。

 

異国で聴く全く違う言語のそれらは

これまた異国情緒タップリで

ビクトリアハーバーの眺めも

哀愁を帯びて来るのであります。

 

彼女もご多分に漏れず

中島みゆきさんの「ルージュ」で大ヒット。

現地での題名は

「容易受傷的女人」

えっと

「傷つきやすい女性」

となりますかね。

 

これにて

一躍、スターダムにのし上がったのです。

いや、実際上手いのよ。

言葉はわからないけど

歌い方によって此処まで変わるのかと。

参りました。

 

私の好きな彼女の一番は何かって?

 

そら「如風」ですよ。

邦題「10万回のなぜ」に収録されてます。

その繊細で清涼感漂いつつ

哀愁タップリ。

声の幅も広く高音の伸びも無理がない。

音の終わりに必ず細かいビブラートがかかり

それがまた心地よく響くのです。

 

是非ご賞味あれ。

多分YouTubeにあると思います。

アイキャッチは、iTuneで落とした画像。

CDも探せばあるのですが

震災後、とんと見かけませんなぁ。

 

250円でした。