衰退していく産業 その速度は想像以上だった。

昨日朝から電話で叩き起こされ

出てみると職場のエアコンの修理屋さんからでした。

何せ中が広いから室外機も大型のが数台。

外の修理は終わりそうなのだが

内側に取り掛かりたいが誰もいなくて入れない。

「では」

と言う事で起き抜けですが

私が出向く事になりました。

眠い。

しかし設備関係のお仕事に限らず

工事関係の人は朝が早いですね。

震災の影響で仕事が詰まっているのでしょう。

事務所の空調は影響ありませんから

待っていますと

来客が来るものじゃありますね。

一通り話し終わったところに

また一人。

ま〜懐かしい。

以前同じフロアに

事務所を構えていた会社の社員さんでした。

一通り挨拶を終え

話を聞いてみますと

色んな事があるものです。

以前はその会社

県内担当の営業さんが十数名。

所長さんが一人に事務員さん2名。

大手のメーカーの出張所としては

まぁまぁの規模ですね。

よく所長さんの怒号が聞こえていたものでした。

それがある時

営業は自宅を事務所として

直接営業活動する様に方針が変わったのです。

自宅から直接お客さんの所に行って直帰。

月数度全員集まって会議。

そんなシステムとなりました。

事務は各々のPCから

直接本社の担当部署へ送り処理。

事務員さんも置く必要がないし

家賃も発生しませんから

「経費節減」の一環と受け止めていました。

それでも結構大胆とは思いましたけどね。

お見えになった社員さんは実家が熊本。

懐かしくて来てみたとのこと。

なんだか意味が良く分かりませんでしたが

聞いてびっくり。

現在は熊本県担当の営業さんは一人だけ。

「他の人は?」

と問いますと

各地の部署に異動になったとの事。

本人は営業とは丸で関係のない

物流倉庫勤務だそうです。

親会社は世界でも有名な大きな会社。

システムが世の中の動きに連れ変わっていくのは

仕方がないにしろ

その将来は「安泰」なんだろうと

深く考えもせず思っていましたが

どうもその方の移動先を思うと

会社の意図が見えてきます。

世間の手前もありますから

物議を醸し出す事はやりたくなかったのでしょうが

クールなのですね。

世の中って。

各地に散って行った社員さんたち。

当然それぞれに考える事があったでしょう。

人生の一大事ですものね。

私は自営業。

苦しい時は大きな会社にお勤めの方を

羨ましくも思った事もありましたが

抱えている問題の種類は違うにしろ

「生きていく」問題に遭遇するのは

変わりはないのですね。

それにしても

あのデカイ会社がそんな事をしたなんて。

人々の嗜好、流行がコロコロ変わり

その速度が速くなった。

実感します。

以前の商売の常識が

通用しなくなって来つつある事を。

一つのツールから始まった世の変化は

その速度を益々上げながら

これまでの常識を次々と変えて行っています。

その結果を享受するのも人間。

ワリを食うのも人間。

銘ずべし。

ですね。

画像は山形郷土美術館からお借りしました。
http://www.gakushubunka.jp/bunsyokan/

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