保険屋さんは2度ベルを鳴らす。

大昔

大学を出て社会人となった時

新人社員目当ての保険の勧誘が凄かった。

みなさん決め台詞は

「若い時にしか入れないんだから」

 

もう判で押した様な文句でした。

 

と、言いましても

保険の仕組みは複雑でして

社会人一年生が理解して加入するには

難易度が非常に高い。

 

で、給料から

「まぁいいんじゃね」

程度の支払い額の保険に加入したのであります。

 

保険屋のおばちゃんたちからしてみれば

結構歩留まりの良い

自分に都合の良いものを勧めていたと

思われます。

多分。

 

あの当時は職場にも部外者も入れてたんですよ。

現在はIDやらでとても無理でしょうけど。

勿論、表じゃなくて裏の職員の休憩所ね。

 

ヤクルトさんから保険屋さん

果ては車の販売会社。

色々いらっしゃってました。

 

保険を女性が売るのは日本独特でありまして

戦後の未亡人救済の意味もありました。

当時は保険が金融商品との意識は薄く

貴方を襲う「万が一」に備える。

で、こぞって加入したのであります。

 

これが初手から「金融商品ですよ。」

で売ったら

世界で最も高い保険加入率の国とは

なっていなかったでありましょう。

 

それからいつの時代でしょうか

保険会社の男性社員が増えたのは。

今度は

「金融商品としていかがでしょう?」

 

となったのでありますが

はじめに戻りまして

 

「若い時にしか入れない」

そのおばちゃんの声が今は現実味を帯びて

蘇るのであります。

 

歳をとりますと

そりゃ多少体のどこかかが傷みます。

その診察歴がありますと

金融商品としての保険を申し込んでも

否決になっちゃう。

 

つまり生命保険としてのリスクの問題が

そこに立ちふさがる。

それは多岐に渡り

血圧から既往症まで。

これにて人生における

「保険勧誘」の猛攻も終わりか。

 

と思いきや

現在は高齢化社会。

若い人がどんどん減っている。

 

保険会社も

「こりゃいかん」

と思ったのかどうか。

リスクのない若い人が益々減る次世代をにらみ

今度は「緩和型」と言われる

多少のリスクには目をつむるタイプの

新商品を次々に出して来ます。

 

最近、この「緩和型」での攻勢が

激しさを増しています。

 

今日も今日とて

「お得な新商品が出ました」

と案内の電話。

 

いやいや

これからは掛けた保険を取り戻す算段を

しなけりゃいけないと思っているんだぜぃ。

だって相当長く保険かけてたんだぜ。

 

元取らなくてどうするのよ。

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