うつ 鬱病の定義が曖昧であることの問題。

パニック障害、対人恐怖、感情障害

と書けば本当の病気に聞こえますが

例えば「不安」であったり

「眠りにくい」「眠い」であったり

「なんだか悲しい」「興味が湧かない」

逆に「常に楽しい」

等々

その症状を仔細に聞けば

誰にでも多かれ少なかれ

 

「あ、それある」

 

となるのであります。

 

中には

「私は全然!」

とおっしゃる方もいらっしゃいますが

それはそれでチトおかしいと思うのですよ。

 

それで気軽に精神科のドクターと

これまた気軽にお話しをしていますと

帰り際に

「あら?」

と病名がついているのであります。

 

まぁドクターにもよるのでしょうけど。

 

確かにこの気ぜわしい世の中で

泳いでいるのでありますから

気になることは必ずありますって。

「病んでいる」のが自分なのか

この娑婆なのか良くわからない現在に

我々は生きているのであります。

 

社会が個人を追い詰める。

例えば会社の人間関係、ノルマ

金銭問題

家庭問題

それが嵩じるとニュースを賑わす

社会問題として上がって来るのです。

 

あの大広告代理店の不幸な出来事ですが

彼女は相当追い詰められていたのです。

自分で決断する前に

病院に入院していたのなら

別の人生が拓けていたのかも知れません。

病院で診察受けていたのなら

間違いなく病名がついて

処置されていたのであります。

 

追い詰めていたものから

距離を置いて

自分を取り戻す。

 

直面している問題を超えて

その先を見通せる人間て

現実社会で生活している限り

そういらっしゃる訳ではありませんからね。

 

しかし彼女はそれでも職場に行っていた。

この状況は事の軽重はともかく

そこらかしこにあります。

 

で、

その病気と表現して良いのか躊躇しますが

それをお持ちの方はそこかしこに

おいでになる。

 

その症状がいかに軽くとも

一旦病名が付きますと

それは一生ついて回ります。

 

例えば現実的な問題ですが

生命保険も「緩和型」にしか入れない。

「緩和型」とは

病気をお持ちの方でも

条件付きで入れる保険のタイプです。

 

ややこしい事に

この「病気」

一旦病名が付きますと

「回復」もしくは「全快」とは

決してなりません。

「寛解」と聞き覚えのない言葉で

表現されます。

 

今日も保険の担当者と話していましたが

50歳を超えるとほとんどの人が

この「緩和型」の保険にしか入れない。

その病名がほとんどソレだとは思いませんが

かなりの確率でソレなのです。

で、保険会社も加入者が減って

「このままではヤバイ!」

と、考えたかどうか知りませんが

この「緩和型」が増えてます。

 

人間は考える頭脳を持つ限り

何かしらの壁にはぶつかるのでありまして

それを病気として分類して良いのかどうか。

 

以前商事の友人が私に言った言葉は

象徴的でありました。

 

「心が風邪引いた様なものだから」

 

私を慮っての言葉で

大変ありがたいのです。

が、その「風邪」の定義が広すぎて

良く今でもわからないのですよ。

 

考えるに古の名だたる哲学者。

その是非はともかく

「これでもか!」

と、問題を突き詰める。

現在でしたら

間違いなく

病名がついていることでありましょう。

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