「甲斐性なし」を気づかされる「人」との出会い。

私の仕事の一つである資格取得講座。

9月の24日に書いた

他社の通信講座を受けていて

追い込み講座に申し込んだ青年の件。

申し込みに来られ

私が急ぎ職場に戻った時には

既に本校の連中が受付していました。

しかしその場での実力はかなり悲観的。

そこまでは書きました。

 

その後、

仕事の帰りに真面目に通っています。

休みの日には朝から来ています。

しかし、如何せん。

他の講座を受けていたにしては

元々の出発点が低すぎました。

 

彼なりの努力は認めます。

しかし経験的に

「これはムリかも。」

各項目毎に伸ばさなければいけない点数が

随分足りません。

 

こちらは「うかってナンボ」

の受験屋です。

学習塾ではありませんから

「褒めて伸ばす」

などと悠長な事は言ってられません。

受け取り方は本人次第なのですが

私はどの項目でどれ位足りないか

はっきり言います。

 

みなさん大人ですから

後は本人の努力か能力次第。

これはどうしようもない。

この講座では毎回模試があります。

毎回と言いますか

ほとんど毎日ですね。

 

先週辺りまで答え合わせが終わり

どの項目がまずいのか告げますと

彼はどう勘違いしたのか

不正解になった設問について

私に長々とその理由を話し始めていました。

それを聞いていてもキリがない。

あるのは「結果」だけですから

「俺に言い訳しても点数は上がらないよ。」

と。

 

彼が受けているのは、かなり実践的な講座。

その模試をうちのテキストだけではなく

以前やっていた通信講座のテキストまで使い

おさらいする様に「助言」しました。

本当はもう少しキツイ言い方でしたけど。

 

その後、その辺りから少しその饒舌が

影を潜め始めたのは感じていました。

顔つきも少し違って見えます。

しかし点数は低迷したまま。

「やっぱり彼にはこの講座はきつかったかな?」

こちらも少々焦りと言いますか

諦めモードに入りつつありました。

 

ところが昨日の模試。

答え合わせしてビックリ。

私も本人も。

 

合格予想点に後2点足らない点数。

私は今までの低迷から「瞬間風速」でも

抜き出た点数にさぞや狂喜乱舞と思いきや

彼の口から出た言葉が一言だけ。

 

「悔しい」

 

以前の彼からは想像もできない言葉でした。

 

何がきっかけで彼にその言葉を

吐かせる心境にさせたのかはわかりません。

しかし目の前で明らかに上を向き

変わって行く人を見て

私も

 

「悔しい。」

 

彼がこのまま伸びて行き

合格するかどうかはわかりません。

しかし彼は

黙々と努力をしていたのでしょうし

それは続けるでありましょう。

その彼の変化を目の当たりにして

自身の目標の喪失、勤勉、努力不足。

不甲斐なさを嘆かされたのです。

 

良き人との出会いは得るものが大きい。

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