宮沢賢治 「雨にも負けず」を方言で読むと印象が変わる。

「雨にも負けず」

有名な宮沢賢治の詩です。

子供の頃から慣れ親しみ

確か教科書にも載っていました。

何気なく読んでいて

「ああそうか」

との感想を長らく持っていましたが

ふとした機会であの詩に再会し

あれを東北弁で何気なく読んでみました。

もちろん「東北弁」は話せませんから

「それっぽく」です。

と、どうでしょう。

鳥肌が立つくらい響きが違ったのです。

厳しい気候

厳しい土地環境

それにも負けず

ひたすらに人間らしく生きたい。

それが簡単な言葉の羅列から

「サフイフモノ二 ワタシハナリタイ」

と迫ってきます。

「ああ 彼が言いたかった事はこれなのだ」

初めてその詩にお目にかかって

数十年。

やっと理解できた気がします。

普通に読んでも心に響きますが

全然「重さ」が違っていました。

今、小難しい単語を使った詩。

何を言いたいのか文脈を無視したかのような

楽曲の歌詞。

氾濫しています。

それらを一蹴する迫力。

一見「詩」としては荒削り

ストレートに思えるあの詩が

方言使う事により全く違うものになりました。

もっともあらゆる詩が全てそうではありませんし

万一そのようなものがあったとしても

その土地土地の方言まではわかりませんから

これは何かの「縁」なのでしょうね。

欲深き私に対しての。

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