段々と友人、知人の消息がわかり始めました。
勿論新聞等にはその名前が載っていませんでしたから
身の安全については安心はしていたのですが
どうしてるのか心配はしていました。
最後までわからなかった一人から
連絡が入り全ての人の消息は確認できました。
みんな苦労していた様子。
特に被害が酷かったのは二人。
一人は元々市内に居住していましたが
母親を見る為に実家に転居し
この度被災しました。
近所の方が二人亡くなっていますから
その惨状は推して知るべしです。
突然の揺れに慌てていましたら
土砂崩れが発生。
本当に「着の身着のまま」肌着で逃げて
間一髪だったそうです。
家が潰され車庫に入れていた車2台潰れるのを
目の当たりしたとの事。
坂道に停めていた軽トラで逃げたそうですが
避難所ではペットの犬を連れていた為入れず、
入り口付近で過ごさざるを得なかった。
お年寄りの母親と家族、ペットを連れて
大層疲れたとの事。
現在は少し離れていますが
知人の家を好意で貸して貰い
同じくペットを連れたご近所の方と
住んでいるそうな。
現在は戸締りなんて出来ませんから
県外ナンバーの不審者の餌食になっている事だろうと
諦めた様子でした。
現金を何もかもそのままだったそうですから。
始めは報道されませんでしたが
空き巣の被害は多かったのです。
女性の被害もです。
当初は「デマ」に惑わされない様にと
言っていた行政も
最近はその事実を認め
県警に専用の窓口を設置しています。
私は当初から新聞社の記者より
その事実を聞いていましたから、
何故対応しないのか憤慨しておりました。
もう一人は、
なかなか連絡が付かず
気を揉みました。
やっと連絡が入り
様子を聞く事が叶いましたが
これまた悲惨でした。
他の友人から彼の家が潰れているとの知らせを受け
何度も電話しますが
繋がりません。
彼の家は最も被害の大きかった所にあります。
前震に会い酷かったので
その晩は家族を避難所に移し
本人一人で家に戻り片付けをしていたとの事。
その夜中にまさかの本震に会い
家は二階建てが一階建てになりました。
幸い崩れた家の間に出来た空間で怪我もなく、
勿論擦過傷はありますが、
潰れた家の中で救助を待っていたそうです。
なにせ身動きがままならならない。
数時間後、救助隊の声を聞き
大声で知らせ助け出されました。
京都府警の方達だったそうです。
その時「身一つ」で救助された為、
スマホどころか何一つ持ち出せなかった。
ですから連絡がつかなかったのですね。
現在も住む家もなく避難所暮らし。
あの方面は避難されている方が多く
避難所も酷い有様なのです。
水、食料、衛生面
そしてこれからストレスの元になるであろう
プライバシーの確保は全くなされれていません。
なにせまで避難者が多いのです。
町全体が全壊、半壊ばかりの所ですから。
これから梅雨、そして暑い夏を迎えます。
そろそろ精神的にも限界を迎えつつある友人に
なにもその手伝いが出来ない
自分の無力さを嘆くのです。
自分も大変だったとの言い訳が虚しい。
画像は一発目の翌日の地方紙朝刊。
だいぶ事実と誤差があります。
これで終わりかと誰しも思いますよね。
これからが長かった。