引き出しの中は秘密の花園。探し物を忘れ思い出に耽る。


「坂の上の雲」

 

言わずと知れた

司馬遼太郎先生の長編小説。

この書き出しは僭越ながら

見事な名文ですな。

 

冒頭に出てくる

「信さん」

秋山信三郎好古さん。

旧陸軍の騎兵の父と呼ばれています。

 

騎兵は現代の陸戦では用いませんが

昔は各国に存在しました。

有名所では「コサック」ですかね。

アメリカ陸軍では名前だけ残っています。

コッポラ監督の「地獄の黙示録」。

ヘリに戦闘員乗せて海から

ワキューレの騎行を盛大に鳴らしながら

急襲する部隊が確かそうだった。

 

話し戻して

この小説をパラパラ

なんの気なしに見ておりますと

「騎兵」「騎兵」??「ん?」

 

現役だった頃の父に頼まれていた事を

思い出しました。

 

父は兄弟が多かった。

その末っ子ですから

上とはかなり年の差があります。

その男児の兄弟の中に

旧制の中学済済黌から士官学校へ行き

「騎兵」となった一人異彩を放つ

兄貴がいたのです。

叔父ですね。

他は皆、文官肌の

兄弟ばかりでしたから。

 

その兄貴に憧れ

自身も旧制中学済済黌に入学。

同じ道をと思っていたら

入学早々新制となっちゃった。

それで東京の大学へ。

 

まぁ気の弱い父に軍人が務まったとは

思えませんけどね。

 

その兄貴が士官学校を出て

赴任した先で撮った写真を、

ネガは勿論ありませんから

拡大プリントする様に頼まれていたのです。

 

L版より少し大きいそれは

カッコ良かったですよ。

詰襟でコードバンの長靴。

軍刀片手にウエスト付近に巻いたベルトには

拳銃の皮のホルスター。

厳しい訓練を受けて来たとは思えぬ

優しい眼差し。

 

それで「確か?」

と、探し始めました。

 

私の机は結構デカくて重い。

先の震災でも

ひっくり返りませんでしたから

以前のまま。

 

で、机の引き出しをかき回し始めたのですが

これが私の悪い癖。

良く引っ越しの際

昔の物とか新聞を懐かしんで読みふける。

で遅々として作業が進まぬ

「引っ越し病」とでも言いますか

それに見事引っかかちゃいました。

 

出て来る出て来る思い出の品々。

アイキャッチの画像もそうです。

これは、むか〜しHongKongで買った

ロレックスの保証書。

モノは既にありませんが。

img_2952

これはオメガのスピードマスターの保証書。

代理店がシーベルヘグナーでっせ。

「昭和63年に買ったのかぁ〜。」

です。

 

そしたら

こんなもの迄出てきました。

img_2950

腹たつ〜。

友人のパーツ屋が

カッコ良いからと好意で

付けてくれたタイヤが少し、

本当に「ほんの」少し車体から

はみ出していたのです。

これを白バイに見咎められ

で、コレ。

 

このお陰で明けて翌年のゴールド免許が

パーになったのでした。

青色免許でも5年有効ですから

まだまだゴールドには時間がかかります。

 

実に腹が立つ。

もっとも、私が悪いのですけどね。

速攻で車は処分しましたよ。

 

他にもナイショナイショのモノが沢山。

これは一度大掛かりに整理しないと

「万が一」

の時に大騒ぎになるやも知れません。

 

何がナイショかって?

 

それはナイショ。

ふふ。

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