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実家の書棚から出て来た大量の写真。昭和天皇の閲兵式には驚いた。

昭和天皇の閲兵式の写真が出てきた。

 

父がアルツハイマーを発症して

もう数年が経つが

内臓器官は問題ないものの

如何せん

オツムがどうにも塩梅が悪い。

その度合いは驚くほどの速さで進行している。

 

昨日、実家に行ったのだが

いらっしゃったヘルパーさんとお話をし

これまたちょうど訪問された

看護師さんと母の状態について

結構な時間話をし対策を講じた。

 

その合間を縫って

家の下水の補修の手配をしておいたので

来てくれた方に指示、お願いをして

作業の立会いの間に

支払い等々を済ませに行き

母のワガママな買い物をして

また立会い。

 

それでハタと気がついた。

これだけ手がかかるのである。

 

もうそう長くはないであろう。

 

ボチボチ諸々を処分に

かからなければいけない。

 

何から手をつけたものか

思案にくれた。

 

母親は寝所を一部屋づつ替えて

潰してくれていたから

潰された部屋は物置状態。

 

かき分けつつ

まずは書類の類からであろう。

結構な年数生きていたのであるから

書物、文献、等々

膨大な量であった。

 

書棚に手をかけたら

アルバムの類がまず目についた。

その中に見慣れぬ形状のものが二つ。

手に取って見れば

父の兄の卒業アルバムであった。

それも旧陸軍の士官学校の。

 

よく陥る「引越し症候群」。

 

見るとはなしに見入ってしまった。

それから大量の写真。

 

いや、ある意味、感心した。

そこに写っている若人。

皆体は屈強にして

面構えがまるで我々のそれと違う。

何か信念と言うか

疑う事を知らぬ「まなじり」を皆していた。

 

現在は見ることのできぬ

天皇陛下の閲兵式の写真まである。

見事に整列した騎兵の前を

これまた馬に跨がれた陛下が閲兵している。

これが我が国で本当に行われていたとは

とても思えぬ光景の数々。

 

それから休暇時の写真であろう。

同期の人たちとの酒盛り。

海水浴。

 

ノートも出て来たが

これがまた見事な達筆。

良く勉強してらっしゃる。

 

これらの若人がなんの疑いもなく

命をかけたものとはなんだったのだろう。

 

体と頭を鍛え抜き

競争に打ち勝って

しかしそれをも散らすことも厭わぬものとは

なんだったのだろう。

 

膨大な量の写真を見ながら

多分大半の人たちが戻れなかった現実。

それらの方々に

その命をかけたものに

「ごめん、あれは間違いでした」

とは「軽く」は言えぬのである。

 

政治的な事はわからぬし

軽々しく近代史を語るものではない。

さらにそこにある一途な若人たちの

おもいを軽々しく論評はできない。

 

と、素直な感情が写真を眺めながら湧いた。

 

ごめん

写真を写真撮るのを忘れた。

機会があったら画像載せます。