ついにロン毛とおさらばした。

家内が研修会の為上京した。

 

7時半頃の飛行機と随分早かったので

空港まで送った。

 

早い便を選んだのは

そのまま大崎の会館に

直行しようと言う算段である。

 

そのままホテルで一泊して

翌日も研修だそうだ。

そして実家へ向かい

何泊かする様だから

こちらもしばらく「独身」が続く。

 

熊本空港はかなりな郊外

それも山の中にある。

市内に帰る道すがら

 

「さて朝飯はどうするべ?」

 

と考えたが妙案は浮かばない。

コンビニ?

所詮その程度である。

オサレにスタバでも良いのだが

所詮田舎。

一人でカッコつけてどうする。

で、朝マック。

 

再度

所詮、その程度である。

マックは超久しぶりである。

 

「いらっしませ〜」

 

の元気な声に迎えられて

 

「え〜っと、何か食う物あります?」

 

自分でもマヌケなセリフが

思わず出てしまった。

言わずもがな「食べ物屋」である。

 

が、カウンターの中年女性は

「朝はこれが人気です!」

いや、対応が大人である。

 

食べていて

ふと

「あ 髪切ろう」

 

急に思い立った。

いや、近々切るつもりではいたが。

思い立ったら即行動。

 

実は深く考えもしないで

失敗することも多い私でもある。

 

早速昔馴染みの先生に電話。

「今日は予約が」

と言う先生に

 

「いや先生、今日切りたいのです!」

 

とムチャブリ。

 

「わかったわかった、じゃすぐ来い」

 

で、行きましたがな。

 

「で、どうする?」

「ショートカットで」

「ほう いいのか?」

「はい やって下さい!」

 

たかが髪切るのに大仰ではある。

しかし書いた様に

ロン毛にしていた年月が長かった。

長年その髪をカットし

パーマを当てていたのもこの先生。

 

「本当にいいんだな?」

「はい」

 

そしたら先生

「ガッテンだ!」

とばかりに束ねたゴムを外した髪を

片手でムンズの握り

 

横一文字にザクザク。

 

「あ゛〜!」

 

もう遅い。

それからチョキチョキ始まりました。

 

後頭部は全然普通にカットできる。

そうだ。

 

しかし問題は前頭部である。

ロン毛で束ねていると目立ちはしないが

ショートとなると

前髪の処理が問題である。

 

仕上げに入ると

なぜかオールバック風味。

 

「先生、前に垂らせませんか?」

 

「アホ、全然足らんわ」

無情な即答。

 

つまり海岸線が随分後退していると。

 

で、仕上がりました。

 

「あ、この方が全然いいじゃん」

と先生。

 

多少疑問を持ちつつ

「そっすか?」

 

「うん、ロン毛より若く見える」

「そっすか?」

 

「しょーがねーだろ

ないものはないんだから」

「そっすね」

 

「じゃお前これにせえよ」

と笑いながら

指差すテレビに

スキンヘッドの評論家。

 

「見慣れるのに時間はかかるぞ」

の声を後ろにエンジンかけたのでありました。

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