「合格しました!」
朝一番に電話。
スマホの番号を見れば今年の宅建の受講生。
彼女は若き母にして
実業家。
さらに親戚の会社の役員でもある。
昨年の震災でPCを40台以上失い
事務所ゆえ
火災保険に付帯する
地震保険の対象ともならず
逆にその始末に一台4000円。
モニター1000円
合計5000円。
それを40数台分。
更に事務機器もキャビネット等を含め
相当な数を廃棄することになり
その始末に結構な金額がかかりました。
会議机だけで100超えてました。
で、折しも提携の資格講座の
切り替え年となり
当然ロイヤリティーも発生し
更にノルマも増える。
そんな設備と手元の状態で
続けることは不可能でありまして
今年度限りで
その事業を畳むことにしたのです。
昨年は本校が私のところに引っ越して来て
我が校は募集もままならず
生き残ったPCでなんとか
やりくりしていたのですが
これも実際無理な話で
今年限りとの決断はやむなし。
ところがそんな時に限って
受講生が集まる。
で、事情を説明し
本校にみなさんご案内したのですが
どうしてもウチが良いとの
数人だけ
引き受けました。
その内の一人が冒頭の彼女。
面接したのですが
美人さんですが
いつもニコニコ。
内心
「こら大丈夫かいな?」
でした。
案の定
仕事が忙しく
なかなか予定通りには消化できない。
来れる時に
遅れを取り戻そうと
必死に受講して通常の二倍の量を
こなして行ったのです。
当然、ペースに無理があり
各項目の試験は
目も当てられない。
講義の前半も過ぎますと
「模試」が度々入って来ますが
これまた散々。
でも彼女は諦めません。
日曜日、土曜日
子供を預けて通って来ます。
それも朝も早よから夜は遅まで。
当然、当方としても
負担倍増。
でも一旦請け負った以上
努力を欠く訳にはいきませんから
予定が入っている日曜日でも
朝から彼女からメールが入ると
予定をキャンセルして
付き合いました。
自身が劣勢であることは
彼女自身わかっているのですが
「大丈夫です!」
とニコニコ。
不思議ちゃんでした。
日常の会話も
巷も女性と違い
大変面白い発想
考え方をお持ちで
私も「見習わねば」と
考えさせられる事もしばしば。
で、追い込みの時期に突入したのですが
どこまで付いて来れるか
それはわかりませんでしたが
過去の模擬試験を
カリキュラムにはありませんが
「これでもか!」
とやらせ
日曜日など帰る頃にはフラフラ。
でもニコニコ。
で、迎えた本試験。
終わって電話くれて
「めちゃ難しかった〜」
と。
その前に試験官にお会いしてまして
「今年は例年になく難しかった」と
聞いていましたので
「みんなにとって難しいのだから」
としか慰め様がありませんでした。
結果が出るまでに
途中お土産ぶら下げて
会いに来てくれまして
楽しい時間を過ごさせて頂きました。
その間も彼女はニコニコ。
でも内心は、
頑張ったんだろうけど
「今回は残念だろうなぁ。。」
と、
言いはしませんけど。
それからも何度か連絡くれてました。
よっぽどここが居心地が良かった様です。
彼女は目標が明確にあり
それが為にこの資格は是非にも取りたい。
何しろ信じられないことに
親からの相続ではなく
また親の資産を運用している訳でもなく
自分の力でマンションを建設。
それも複数棟所有しています。
更に県外進出も予定に入れてる。
銀行やら「海千山千」相手に
実績作って来たのですから
多分、私に見せる顔と違う
実業家のお顔もお持ちかと。
更に夢に向かって加速する為にも、
だからこの資格を是が非とも。
でしたが、何しろ相手は国家資格。
ど素人がニコニコと
「大丈夫です!」
いやいや「大丈ばん」って。。
何を根拠に?
わたしゃ、もうヒヤヒヤよぉ〜。
本試験直前
本当に直前まで
帰りは
フラフラのヘロヘロになるまで
追い込んじゃった。
こっちも意地だもんね。
しかし
あれだけシゴかれて
目の下に隈作って
それでも
ニコニコ。
で、冒頭に還るのですが
ビックリの一言。
やっぱり電話口の向こうでも
ニコニコが目に浮かぶ様な
話しっぷり。
本当に「不思議ちゃん」。
世の中にはこんな人もいるのね。
私が勉強させて頂きました。
いつもニコニコね。
これ大事かも。