どうすればノーベル賞取れますか?

どうすればノーベル賞取れますか?

 

過日、さる大学の先生とお会いした時に

伺った話であるが

お隣の国の大学生と彼の地での

質疑応答で飛び出した質問である。

 

確かにその国では科学化学医学での受賞はない。

先生は大層返答に困ったそうであるが

それはそうであろう。

全ては結果論であるのだから。

丁寧に諭したそうである。

 

曰く

 

その賞を目指して研究をしている訳ではない。

あくまでも地味な探究心を地味に維持し

それが地味に結実し、発表した後

自身が忘れた頃、その知らせが届く。

 

とお答えになったそうであるが

安直に結果を求めるのは

何も彼の地の学生だけではあるまい。

 

その先生は別のお嘆きも持ってらっしゃった。

文系理系合わせて入学者数3000人の内

皆さん良くご存知の高校からの入学者は、

その数割に及ぶ。

 

彼らは教養過程において

実に効率良く、安易であろう科目を目指し

雪崩を打って選択履修するのだそうだ。

それは純粋に「学問」的好奇心からは

程遠い現象である。

 

その様な学問に対する姿勢では

日本のお家芸とも言える

地味な基礎研究が壊滅してしまい

ひいては国の滅亡を意味する。

それは賞を取る取らないの問題ではない。

純粋に「学問」をする人口がいなくなる。

それを危惧されるのである。

 

人間が人間たる所以。

 

それは頭脳に他ならない。

その頭脳の鍛錬を放棄した学究の徒に

未来は

 

ない。

 

それは何も科学分野に限ったことではない。

自ら考えることを放棄した社会を想像することは

空恐ろしいことである。

 

しかし想像しなければいけない時期が来ている様な気がする。

 

一部の考える層と大多数の考えない層。

 

密に極端な二極化が現在進行形である事は

忘れてはいけない。

 

思考するに遅きを失することはない。

 

あらゆる分野で不協和音が聞こえる世界である。

短絡な享楽に溺れつつある現実を認め

今一度足元を見つめなければいけない。

 

確かにさぁ

ゲームとか楽しいっちゃ楽しいんだけどさ。

 

アイキャッチとノーベル賞HPさんのです。

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