突撃精神で現実は打ち破れるのか?ふと考えさせられた夜。

過日の夜、

知人が紹介したい人がいるとの事で

職場で待ち合わせた。

震災復旧に携わり大変忙しい方だとか。

お見えになりまして

三人でお話を始めましたが

内容を聞いて始めは

「ふむふむ」

その内

「は?」

壮大な

と言いますか

そりゃ大変良い事を計画なさっておいででしたが

どうも現実の事がよくお分かりではない様子。

計画を実行するには

お金はもちろんですが

関係省庁が複数にまたがっており

一つの省庁からOK貰うのに

どれほどの手間と時間がかかるのか

本当にご存知ありません。

初等教育、中等教育に関する問題ですから。

そりゃ10年単位でかかる事が

簡単に予想されます。

でも本人の意思は強固。

なかなか納得されません。

「現実はそうかも知れないが

それでは前に進まないじゃないか」

と精神論がすぐに顔を出します。

現実に官庁が関わる事の煩雑さは

数十年前

私が独立した時から携わって来ましたので

身をもって体験しております。

丁寧に説明申し上げる。

でも納得しない。

私にどうしろと?

なんの為にお連れになったのか?

ハタと気がつきました。

知人は自分の手に負えないと考え

私に振ってきた事に。

そこで作戦変更。

こちらも精神論で。

「では今のお考え、その思いを明文化して下さい。」

「それも短く、できれば3行くらいで」

「なんで?」

「明文化できない事は現実にはなりません」

「それにその明文化したものが計画されたもの、

長い時間を経る上で最も大事なものになります」

「さらにその文章を補填する文も必要です。」

「それが先にすべき一番大事な事です」

と、こちらも精神論の大事さを切々の訴えました。

長い話し合いが終わりに差し掛かった頃

途端にニコニコ。

最後は機嫌よくお帰りになられましたが

連れてきた知人は

振り返りながら懸命に手を合わせています。

モォ頼むよ〜!

でもね

思うんですよ。

こんな人が時代の殻を打ち破り

新しい何かを作り出して行くのではないかと。

一見無謀です。

でも良く考えれば

現在我々が存在を普通に考えているものが

その以前は全くなかったものもあるのです。

「常識」やら「普通」に慣れきった

私には異様に思えましたが

こんな人が新しい時代を

作っていくのかも知れないと。

しかし、ご当人は何も感じていない様子。

それで良いのかも知れません。

が、あまり最近は馴染みのない

突撃精神には

「降参!」

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