熊本地震 目に見えぬ被害。人生が変わる現実。

昨日所用の帰り

友人宅を訪問した。

市内でも少し外れにあるその家は

築まだ新しく立派なのである。

隣に自営の為の家屋と設備も入っている。

ああ大丈夫だったんだな。

これが第一印象。

ところがである。

なんと「全損」。

「はて?」

聞いてみると家屋の根元

基礎がやられ家が見事に傾いているとの事。

「上物」はなんともない様に見える。

ヒビなども入ってはいない。

瓦も落ちていない。

しかし「全損」。

住めないのである。

修復不可能。

公と保険会社の認定だから間違いない。

どうするのか?

本人たちは幸運にも近所の

「みなし仮設」に当たったとの事。

近く引越し。

子供と一緒に仕事をしていたのだが

子供達も同様となった。

ここでもう一つの大きな問題。

地震保険は全損で満額出るが

火災保険の半分の規定。

全損であるから自治体からの助成金と見舞金

それぞれ来るがとても家を新築するには程遠い。

更に大きな問題。

設備がやられてしまった。

これは家以上にお金がかかる。

どうするか悩みに悩んだ末

出した結論。

子供は

子供と言っても大の大人であるが

「勤め」に出る事になった。

本人達は細々、残った設備で

やれる事をやって行く。

そう決めたらしい。

ブルーシートや倒壊した目に見える被害ばかりではない。

見た目なんともなくとも

結構な被害をもたらしている。

それは構造物だけではない。

人の人生を大きく変えてしまった。

本人達は、もうしばらくしたら

子供に代を譲ろうとしていた。

もうそれも叶わぬものとなった。

もう二ヶ月以上経とうと言うのに

まだまだ人の心に残した傷は当分癒えない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です