夢見るおっさん「シェルブールの雨傘」を観る。

「シェルブールの雨傘」

DVDを持っていてたまに観ますが

何度観ても良いですね。

ドヌーブさん、本当に綺麗。

始まりの雨が降りだし

傘の花が開きだす俯瞰も洒落てます。

物語はご存知の通り。

恋人が招集でアルジェに行っている間に

彼女の家業が傾き心ならず彼の子供を身籠ったまま

お金持ちと結婚。

帰ってきた彼がそれを知り荒れます。

それを懸命に支えた従兄弟と

所帯を持ち幸せに暮らす。

と、こんな具合でしょうか。

全編セリフは歌のみ。

それがまた洒落ています。

全てアテレコですけどね。

これって大人の映画よね。

と痛感したのがラストシーン。

男性主人公のギイはガソリンスタンドを経営していますが

1963年の12月。

雪舞うスタンドにシトロエンが止まっています。

DSでしょうか。

パッと見SMではなさそうですね。

あの車は本当にデザインが素敵。

ただ、あの時代にハイドロマチック。

故障しまくりだったでしょうね。

そこにホワイトリボンタイヤの黒のメルセデスが。

助手席には小さな女の子。

お客さんと思い運転席に近寄るギイ。

窓を開け目が合った瞬間に固まる運転席のジュヌヴィエーヴ。

字幕が英語なのでニュアンスのみで語りますと

オフィスでしばしの会話。

彼が尋ねます。

助手席の女の子の名前を。

「フランソワーズ」

彼と女の子だったらと決めていた名前でした。

ギイの子供は

「フランソワ」

これも決めていた事です。

この子が実に可愛い。

私の幼少期そっくりです。

それはともかく

切ないのです。

「あなたにとても良く似てるわ」

このセリフも切ない。

「会ってみる?」

静かに首を横に振るギイ。

そして二度と会う事のない別れが何事もなかった様に。

そこに奥さんのマドレーヌとフランソワが帰って来て

また日常の幸せに戻って行く。

最後は子供と雪でふざけあう父子の引きで終わりますが

煽る様に「これでもか!」と

ミッシェル ルグランが盛り上げてくれます。

そこで気がついた事が一つ。

ギイの経営するガソリンスタンドはESSO。

ロゴ文字は現在もそのまま使われています。

私が普段入れているスタンドもESSOのセルフ。

小さな事でも嬉しいですね。

なんかスタンドでドラマが起こらないかしら。

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